2016年12月22日木曜日

Arduinoで実用品:ポンプ駆動装置・1 【ハード編】


■概要■

ご依頼をいただいて、24Vギヤードモータ付きチューブポンプ駆動装置をArduino nanoで作っています。

Arduino nanoを選んだのは、今回スイッチと表示機とモータードライバを駆動するのでGPIOがたくさん必要、WiFi不要、安価、5V仕様…など。

チューブポンプはツカサ電工のPT-FP1-550-KA,24V。定格24V600mAで1分間の吐出量550mlです。

モータードライバはモータードライバー TB6643KQ、今回逆転は必要ないのですが、一応汎用性を考えて選びました。保護回路などを考えるとバラのMOSFETで作るより安いですし。

表示器には電子工作業界標準(笑)のOLED 0.96を使います。

入力は、スタートボタン、内照付きストップボタン、フットスイッチ、設定用ロータリーエンコーダ。

ケースはアクリル板で作ります。このためにDraftSightという2D CADを習得して図面引きました。最初CADの操作感がわからず、いくつか穴の開いた長方形のアクリル板を描くのに2時間ぐらいかかりましたが、チュートリアルを終えた今、もうサクサクです(当社比)。Illustratorより性に合っている感じ。その後またIllustator派に鞍替えしましたw

当初アクリル板を仕入れてファブスペースみたかのレーザーカッターでカットしようと思っていたのですが…45分の使用料2160円+施設使用料1080円の合計3240円。ちょっと1枚カットしてくるだけだとちょっと痛いなぁ…と思ってElecrowさんのアクリル板加工サービスの見積を取ってみたら、送料を含めても未加工アクリル板を日本で買うよりも安かったので、お願いしてみようと思ってます。試作は近所で手軽に、完成品は海外で。おおメーカーっぽい(笑)。

■回路■



ACアダプタから24vを供給してモータードライバ経由でモーター、Arduinoは三端子DC/DCで9Vに落としてVinに供給します。モータードライバは1個でいいのですが、基板上がガラ空きだったので、2個付けられるようにしました。前述の各種スイッチの端子などもそれぞれコネクタ出し。それでもまだ大量にGPIOが余っているので、一応PADとして引き出しておきました。

なおEagle Libraryとしてインターネット上で見つけたArduino nanoを使ったのですが、ピン番号が間違っていたので書き直し。いやー、公開されているライブラリを信じるな、ってのはJava業務アプリなんかだと当たり前の話なんですが、部品でも同じっすね。

 Arduino nanoをソケットで実装する形にしています。お客様が遠いのでソフトをアップデートする必要があるときには、プログラムを書き込んだnanoをお送りして差し替えていただく想定です。

廉価版(prototype)だけど、きれいな仕上がり@Elecrow

なお、基板はご希望があれば送料込みサポートなし1枚1,000円でお分けします。 info@kurahashi-ya.com までメールください。

■ケース(仮)■

アクリル板で作りますが、アクリルは高いのでプロトタイプをMDFで作りました。

レーザーカッターでMDFを切断してスイッチなどを取り付けてみたら、こんな感じです。CADは無料のDraftSight Mac版を使いR2010形式で保存したものをIllustratorで整えて、Univarsalの30W炭酸ガスレーザーカッターを動かしました。

不器用でアルミシャーシをまっすぐ切断できなかったワタクシとしてはネジ穴などがビシっと合うのは嬉しいですw

仮組みというか乗っけただけですw

切断面が黒いのはレーザーカッターによるもの。MDFは木材の繊維を樹脂で固めたものなので、切断面は溶けた(燃えた?)樹脂で固まっていて触っても手に汚れがつくことはありません。布で強くこするとうっすら汚れが付く程度で、アルコールティッシュなどで拭き取っておけば大丈夫です。

しかしツマミが昭和なデザインだなorz ポンプ位置は少し手前にして全体の高さを低くし、ボタンももうちょっと右かな…。

というわけで、次回ソフト編に続きます。その後、ケース編で完結の予定です。

年内にはちょっと無理かな…。無理でした(2017-02-26)

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